頭から氷水は確実に広告やメディアで人を動かしているものではない。
ものすごくタイムリーな出来事が起こったもんだ。
先日
「広告やメディアで人を動かそうとするのは~」という本を読みました - nigoblog
このような記事を投稿しました。
広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。
- 作者: 本田哲也,田端信太郎
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/07/31
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
こちらの本を読んだ感想記事なのですが、最近この本にのってもおかしくないくらいの出来事が起きております。
そう、「頭から氷水プロジェクト」!
これは何人を動かしているかを考えると、
氷水かぶり Coolに難病支援/セレブ続々動画投稿 寄付7億円超 - SankeiBiz(サンケイビズ)
こちらの記事では7億円超と書いています。
改めてこのプロジェクトの趣旨を説明すると、
1. 指名された人は頭から氷水を被るか、$100を寄付するか
2. 実行した人は次に1を行う人を3人指名
といったものです。
7億円超ということは
少なく見積もっても70000人が寄付したことになります。($100以上寄付した人もいるかもしれないが…)
というわけでこのプロジェクトは10万人規模を動かすプロジェクトです。
なので仮に、「広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい」風に書くとしたら
「寄付金額は7億超、著名人をも動かした頭から氷水プロジェクトとは」
ざっくりいうと
- ALSの認知度を上げるキャンペーンとして頭から氷水を被るか$100を寄付する
- 頭から氷水を被った場合、動画はSNSでシェアされ、指名された人は次にこのキャンペーンをする人を3人選ぶ
- SNS上で爆発的に広まり、著名人も参加し、結果的に7億円超の寄付が集まった
このような感じになるでしょう。
さてこのプロジェクトが何故10万人を動かせたのか考えていきます。
ポイントは
- ALSの認知度を上げるキャンペーンだったということ
- 指名する人が3人であったこと
- 著名人が参加していたということ
- 頭から氷水を被るハードルの高さが絶妙であったこと
かと
ひとつひとつ掘り下げると
ALSの認知度を上げることに参加しているという社会的意義部分で人を動かしているのかと。
また指名する人が3人というのは絶妙に指名しやすく、かつ指名した人全員がやりそうな人数です。
仮にこれが10人となるとうまく行かなかったでしょう。
それに著名人が指名されることも多く、その人から指名されたら断れないという理由もあります。
頭から氷水を被るという行為のハードルが絶妙であったことも広まった理由です。
仮にこれが灼熱の砂に手を突っ込むだと難しすぎて誰もやらない。
水を一気飲みするとかだとその動画をみても面白くない。
つまり動画を見て面白いかつ、やるハードルが低いというのもこのプロジェクトの成功理由です。
この絶妙な部分を思いつくかどうかが企画者としてのセンスが光りますね!
というわけで、広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい風に頭から氷水プロジェクトを考えてみました。