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技術系会社のCEOブログ~私的編~

相対性理論とアジャイル開発の関係

今回はディレクター向けにアジャイル開発の難しい点を(特殊)相対性理論を用いて解説したいと思います。

おそらくタイトルの段階でどちらも理解している方は内容が想像つくのではないのでしょうか。

相対性理論について

もうこの名前だけでわけわからんって方が多いかと思いますが、一言で相対性理論を表すと
光速は不変
とにかくこれだけ抑えておけばこれから話す内容も理解できるかと。

これから、光速は不変ということをもう少し詳しく説明しますが、
その前に不変じゃない普通の速度について説明します。
まずある人Aが時速5kmで歩いているとします。
Aは電車の中にいて、この電車は時速80kmで動いているとします。
すると電車の外にいる人からするとAは時速85kmで動いている状態となります。
これが普通です。

次にAが光だったとします。
光なので光の速度 c で動きます。
光は電車の中にいて、この電車は時速80kmで動いているとします。
すると光は時速 c + 80 kmになるでしょうか。
答えはなりません。
理由はよくわかりませんが、これこそが相対性理論の光速不変たる所以です。

次にもう一度電車の例で例えます。
レーザー光を電車の床から天井に向けて照射したとします。
電車の中から見ている人のイメージはこちら
f:id:nigohiroki:20140317224223p:plain

電車が動いていると外から見ている人には光はこう見えます
f:id:nigohiroki:20140317224259p:plain

光の部分だけ取り出すと
f:id:nigohiroki:20140317224321p:plain
こんな感じになります。

長さ(移動距離)は速度 x 時間なので
光速 x 時間 が光の長さになります。

さて、この時光の長さが変わっているかと思います。
長い方を L1
短い方を L2
しかし光速は先ほど説明したように不変で c と定義します。
すると
L1 = c x 時間1
L2 = c x 時間2
となります。
L1 != L2 なので 時間1 != 時間2 です。
「あれ? 時間が違うってどういうこと?」
と思いますよね?
そのままの意味で、光速で動くものは動いていないものと比較し時間の進み方が違います。
つまり相対性理論を考えるとこの世で絶対的なものは光速であり、空間と時間は相対的だということです。

ちなみにこの理論を駆使すると速度と関係のある F=maや E = 1/2 mv^2なんかの速度以外が全て相対的になるため、速度が光速に近づくものは質量が無限に近づきます。

では次にアジャイル開発の話

アジャイル開発におけるスコープ

スコープは簡単にいうと機能です。あるプロジェクトにおいてプロジェクトを進めるにあたって考えなければいけないものが、

  • スコープ
  • リソース
  • 納期・リリース日

の3つがあります。
あるプロジェクトで実際に開発したことがある方はわかるかもしれませんが、

  • リソース
  • 納期・リリース日

は絶対的なものです。
リソースは減ることはあっても増えることはめったにありません。
納期・リリース日も特に受託の場合なんかは絶対に遅らせることは出来ません。

とすると、確実にスコープが揺らぐものとなります。

無理やり式に直すと
リリース日 - 現在の日 = スコープ x リソース
絶対的なリリース日とリソース、相対的なスコープという関係性が見えてくるかと思います。

2つの関係

ここまで見ていくと

  • 絶対的なもの
  • 相対的なもの

という2つのキーワードがあり
対応させると
光速 <=> リリース日、リソース
時間・空間 <=> スコープ
このような関係性が見えてきます。

ではこの関係性をどう活かしていこうかということですが、
これまで見てきたように光速は不変なものというのは物理学的に変わらない事実です。
そしてプロジェクトにおいてもリリース日、リソースは不変です。
つまりプロジェクトを成功させるにはいかにスコープを揺らがせてもいいかにかかっています。
設計の段階でスコープを不変のものにしてしまうとそのプロジェクトは絶対に炎上します。
スコープを変動させてプロジェクトがうまくいくようにどうディレクションしていくか。
これこそがアジャイル開発では重要なことです。

まとめ

特に構成も考えず書いていたら、相対性理論の説明いらなくね?みたいな記事になりました。
プロジェクトでも不要なスコープをどんどん削っていくことが重要ですね!
あとアジャイル開発においてリリース日を変動させる裏技も書いております。
詳しくはこちらの本を参考に!

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

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正しい相対性理論

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