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技術系会社のCEOブログ~私的編~

クラウドソーシング まとめ 2013 から考える「 2014年のクラウドソーシングはこうなる!」

クラウドソーシング今年流行りましたね!

クラウドソーシングを知らない方のために簡単に説明すると、
アウトソーシングはある企業の仕事を別の会社に委託すること。
クラウドソーシングはある企業の仕事を誰かに委託すること。

どのような仕事を行うかによってその種類が分かれます。

種類とプレーヤー

プロジェクト型

あるプロジェクトの一部 or 全部をクラウドソーシングでお願いするタイプ。
主にWeb制作、コーディング、デザインが多く、
全部を誰かにお願いするという意味ではマッチング型(仕事とワーカーのマッチング)とも呼ばれます。
主なプレーヤーは

です。

マイクロタスク型

細かいデータ入力等の仕事をクラウドソーシングでお願いするタイプ。
データ入力以外にも記事作成などがあります。
主なプレーヤーは

また、マイクロタスク型には特化型というのもあり、
記事作成特化型

データ入力系
家計簿

名刺

翻訳

特化型はプラットフォームとして以外に、自社サービスで使うデータやコンテンツなどをクラウドソーシングでお願いしているケースなどがあります。一般的なところと比較するとワーカーが行う仕事の種類は多くありませんが、その分ワーカーのスキルが溜まっていくという特徴があります。

コンペ型

ある企画に対し、誰の提案がよいかを決め、一番良かった提案をした人のみにお金が支払われるというタイプです。
主なプレーヤーは

で、プロジェクト型と基本的なワーカーのタイプが似ています。
またこちらも特化されたものがあり、
ロゴなどのデザインに特化

声優等声に特化

イラストに特化

データ分析に特化

グロースハック

※MUGENUPやKAIZEN platformに関してはやや分類が微妙なところもありますが…
コンペ型の特徴としては
デザインなど定性的に決定するもの、
データ分析やアルゴリズムなど定量的に分析するものがあります。
最初のクラウドソーシングはDVDの推薦システムのアルゴリズムクラウドソーシングでお願いしたという話もあります。


今回のテーマである、次のクラウドソーシング。その鍵はコンペ型にあると考えます。

なぜクラウドソーシングにお願いするのか

と、その前にクラウドソーシングでお願いする理由について考えてみます。

ケース1 安いから

安いというのは報酬自体が安いというわけではなく、例えば仕事をお願いする際、クラウドソーシング以前は人を雇ったり、外注先にお願いするなど。考えてみるとそのどちらも仕事自体にお金がかかるよりも、人を雇うコストだったり、外注先を探したりなどのコストがかかりましたよね。
クラウドソーシングにお願いするということは、人を雇う際にかかる諸々のコストを下げたり、外注先を探すためのコストを大幅に削減します。
なのでクラウドソーシングを利用します。

ケース2 作業量が大量にあるから

これは主にマイクロタスク型にあることなのですが、例えば10万件の手書きデータをデジタルデータに変換するなどの作業。これを1人で行うとすると1件処理に1秒かかる場合、10万秒つまり27時間ほどかかります(休まず働いた場合)。しかし、10万人で行うと1秒で終わります。
なのでクラウドソーシングを利用します。

ケース3 その人が一番できるから or もしくはその人しかできないから

様々なもの・仕事は高クオリティを求められています。その際、今いる人員だけではどうにも限界がある。もしくはあるアルゴリズムを実装したいのだけれど、複雑すぎてどうしようもできない。
その際、クラウドソーシングで募集して出来る人を探そうというケース。
主にコンペ型でこれがあてはまりますが、
コンペ型でも

  • 誰でもできる仕事の中から高クオリティなのを探すケース
  • 誰ができるかわからないからとりあえず賞金を投げてできる人を探すケース

の2種類があります。下のケースは古くは数学の問題を解くなどに応用されており、そのような問題をミレニアム懸賞問題
ミレニアム懸賞問題 - Wikipedia などと呼ばれます。
懸賞金をかけてお願いすることからコンペ型の中でも懸賞金型と呼ぶことにします。

というわけで、次のクラウドソーシングは懸賞金型が主流になる。
そんな気がします。

具体的にどういうことが起こりそうか考えてみます。

懸賞金型クラウドソーシング。その具体例

懸賞金型とその活用について考えてみます。
まずこれの普及によってどういうことになるか、
結論からいうと、
「金もないスキルもない、だけどビジョンがある。そういう人が夢を実現させることが出来る。」
こうなります。
具体例を考えると、「史上最強の電気自動車を作りたい!」というビジョンがあったとします。
この段階では自分とビジョンしかありません。
では次にどうするか、それはこれに共感した人から資金を受け取る、もしくは資金を調達出来る人をクラウドソーシングで探す。
「最強の電気自動車を作りたいのでそのプロジェクトの資金調達をお願いします!報酬は〇〇円!」
というわけでクラウドソーシングで調達ができました。(これは他にもクラウドファンディングなどもありますね)
次に電気自動車を設計できる人を探す。
「最強の電気自動車の全体設計をお願いします。一番良かった人に報酬〇〇円!」
これで設計ができました。そしたらその人にどういうモジュールが必要かを分解してもらって、
そのモジュールごとにクラウドソーシングで依頼をしていく。

というわけで、理論上はすべてクラウドソーシングでできる。
なので必要なのはビジョンと圧倒的なリーダーシップのみです。
これこそが先に述べた結論につながるわけです。
(書いてて思ったけど、普通のコンペ型じゃんとオモタwまぁ新しいことをやる場合や高クオリティすぎる場合は懸賞金型になっていくか。)

というわけで2014年、ビジョンだけを持った若者を支援するクラウドソーシングプラットフォームが出てくるのではないのかと考える次第です。
この10数年以内にはクラウドソーシングだけで作ったロケットが打ち上げられるなんて時代になるかもしれないですね。

ちなみにこちらの動画の30分 ~ 50分の間に話されてたことから考えを膨らませました。

大前研一 × 堀江貴文 「日本のテクノロジー」対談(完全版) - YouTube

クラウドソーシング関連の書籍

クラウドソーシングの衝撃 (NextPublishing)

クラウドソーシングの衝撃 (NextPublishing)

これに最初の事例が書かれてた気がします。

コンペ型に焦点をおいて考えましたが、マイクロタスク型についても色々思うことがあるので今度書きます。